固定費見直しで見落としがちな口座手数料や保険重複を調べてみました

固定費見直しの「定番」は出尽くしている

通信費の見直し、使っていないサブスクの解約。この2つは固定費見直しの記事でも定番中の定番で、以前私も洗い出してみた記録をまとめたことがあります。ただ、その時に気づいたのは「定番の項目はもう見直し済み」という人が増えている一方で、見落とされたまま放置されている支払いが別のところにあるという点です。

今回はその「見落とされがちな固定費」を、公的な情報や制度の仕組みをもとに調べて整理してみました。私自身がすべてを見直し済みというわけではなく、あくまで調査に基づく整理記事として読んでいただければと思います。

口座維持手数料という新しい固定費

一部の銀行では、一定期間取引のない口座や、新規開設した口座に対して口座維持のための手数料を設定する動きが出てきています。これまで「銀行口座は持っているだけならタダ」という感覚が当たり前でしたが、その前提が崩れつつあるということです。

50代の場合、転職や独立を経て複数の口座を持ったまま放置しているケースが少なくありません。給与振込口座、退職金の受け皿にした口座、昔勤めていた会社の財形貯蓄用の口座。使っていない口座が3つも4つもあると、それぞれに小さな手数料が発生していても気づきにくいという構造があります。通帳を作った時期の銀行と、今メインで使っている銀行が違うという人は、一度口座の棚卸しをしてみる価値はありそうです。

保険の重複補償、住宅ローンとの関係

見落としがちな固定費の中でも、金額のインパクトが大きいのが保険の重複です。特に住宅ローンを組んでいる場合、団体信用生命保険に加入していることが一般的ですが、これは死亡や高度障害の際にローン残債が保険金で相殺される仕組みです。この保障内容と、別に加入している生命保険の死亡保障が重なっているケースが調べていく中で見えてきました。

ケースで考えるとわかりやすいところがあります。

持ち家か賃貸か、家族構成がどうかによって、見直すべきポイントがまったく違うというのは、固定費を考えるうえで意外と整理されていない視点だと感じました。

火災保険は「自動更新」に潜みやすい

火災保険も見落とされやすい項目のひとつです。住宅ローンを組む際に加入した火災保険を、契約から一度も見直していないという人は少なくありません。保険会社によって補償内容や保険料の水準は異なり、契約時と現在とでは保険料の相場が変わっていることもあります。

賃貸の場合も同様で、入居時に不動産会社経由で加入した火災保険が、更新のタイミングで自動的に継続されているケースが多く見られます。契約内容を確認せずに更新料だけを払い続けている状態は、固定費の見直しという観点では盲点になりやすいところです。

NHK受信料の支払い方法による差

生活に根づいている固定費の中には、支払い方法によって条件が変わるものもあります。NHK受信料はその代表例で、口座振替やクレジットカード払いを選ぶか、その都度払いを選ぶかによって扱いが異なる仕組みになっています。毎月自動的に引き落とされているだけで、支払い方法そのものを見直したことがないという人は一定数いるはずです。

クレジットカードの年会費、本当に元は取れているか

もう一つ見落とされやすいのが、クレジットカードの年会費です。ポイント還元やマイル、旅行保険などの特典に魅力を感じて作ったものの、実際にはその特典をほとんど使わないまま年会費だけを払い続けている——そんなカードが手元にある人は少なくありません。

複数枚のカードを持っている人ほど、この状態に陥りやすい傾向があります。特典内容と自分の生活スタイルが合っているかどうかを、年に一度くらいは確認してみる価値がありそうです。

固定費は「一度見直したら終わり」ではない

以前、家計全体を見直すことにした際、通信費やサブスクといった目に見えやすい支出から手をつけたのですが、今回調べてみて感じたのは、固定費の見直しには「継続的な点検」が必要だということです。制度や保険の内容は変わりますし、ライフステージが変われば必要な保障や口座の使い方も変わってきます。

FP(ファイナンシャルプランナー)への無料相談を活用して、保険や口座の状況を第三者の目で確認してもらうという選択肢も、こうした見落としを減らす手段のひとつになりそうです。

参考情報